祭禮用語集
祭禮用語集
あ行
- 一本締め(いっぽんじめ)
神輿を担ぎ始めるときと,担ぎ終わったとき,「いよーお!」と掛け声とともに拍子木に合わせ,3回・3回・3回・1回手を打つ10回手締め。「いよーお!パン!」で終わる簡略化された手締めは“一丁締め”と呼ばれ,お祭りのようなフォーマルな場では行わない。
- 稲穂(いなほ)
渡御の際,鳳凰(神輿)や諌鼓鶏(山車)が咥える。これらの稲穂を譲り受けると,人生の転機が訪れると言われている。譲り受けたら必ず神棚に納めましょう。
- 氏神さま(うじがみさま)
同じ地域(集落)に住む人々が共同で祀る神さま。現在では鎮守の神さまと同義に用いられている。
- 氏子(うじこ)
氏神さまが守ってくださっている地域(集落)に住む人々。
- 馬(うま)
神輿を置いておくための木製の台。馬がいなくなると大変。
- 江戸一(えどいち)
祭東京江戸一。お祭り衣装の最大手メーカー。独自の型の良さと縫製の確かさで定評がある。業界をリードしている祭装束のナショナルブランド。
- 御仮宮(おかりや)
御霊入れをした神輿が,祭禮期間中お泊まりになる“仮のお宮”。
- 大人神輿(おとなみこし)
大人が担ぐ町神輿。
- お囃子(おはやし)
太鼓や笛の音色で人々の心をはやらせる,お祭りには欠かせないBGM。やはり生演奏が最高ですが,町神輿ではCDやテープを使用してるところが多い。これを聞くと心がウキウキ,血が騒ぎます。
- お神酒(おみき)
祭壇へ奉納された神聖なお酒。お神酒を頂くことで,身を清めると同時に担ぎ手と神さまの一体感が深まる。
- 親棒(おやぼう)
神輿の中央2本の担ぎ棒。とくに,神輿本体より前の部分を“先棒(はなぼう)”と呼ぶ。
- 御幣(おんべ)
幣束とも。四角い木の棒の先に紙垂を下げた神祭用具。神輿渡御では,通り道を清めるながら神輿を先導する。御幣が示した方向に神輿が進む。
か行
- 担ぎ手(かつぎて)
神輿を担ぐ役回りの人。
- 金棒(かなぼう)
神輿渡御の先頭で邪気を祓う棒。ガラガラと音を立てながら数歩引き摺り,ガシャンと地を突く。金棒で邪気を祓ったのち,御幣で道を清める。
- かぶりもの
頭に巻いている手ぬぐいや鉢巻。玉串奉奠や神社で参拝するときは,“かぶりもの”や“肩から掛けている小物入れ”などは外すのがお作法。
- 諌鼓鶏(かんこどり)
山車(大太鼓)の上に乗るニワトリ。天下泰平の象徴とされる。山車運行の際には口に稲穂を咥える。神呼鶏(神を呼ぶ鶏)とも言われている。
- 木入れ(きいれ)
木が入ること。神輿の上げ下ろし時の合図に拍子木を早く連打する。
- 鯉口シャツ(こいくちしゃつ)
七分袖でピチッと体にフィットするように着る祭禮用のシャツ。すそは股引の中に入れるのが正しいとする人,すそは出しても入れても関係ないとする人それぞれ。厳密に言うと鯉口シャツとは別物だが,祭禮用のシャツの総称として“ダボシャツ”と呼ぶことが多い。
- 子供神輿(こどもみこし)
町内のお子様方が担ぐ小さめの神輿。
- 駒札(こまふだ)
- 神輿の屋根や山車の太鼓に付く,将棋の駒の形をした町名を記した札。
- 駒札守。神社の焼印が入ってた首から掛ける木製のお守り。
さ行
- 差す(さす)
神輿を手で上方へ挙げること。神酒所のような重要な場所で行う。
- 三本締め(さんぼんじめ)
一本締めを3回繰り返すもの。祭禮の終了時のみに行う。
た行
- 大紋・代紋(だいもん)
町会,神輿会など団体名を図案化した文字。半纏や祭禮用Tシャツの背に記される。
- 高張提灯(たかはりちょうちん)
竹竿の高い位置につけられた提灯。神酒所や御仮宮の両脇を飾り周囲を照らす。神輿を先導しながら渡御する地域もある。
- 山車(だし)
飾り物をした大太鼓をのせた車。祭禮の時,比較的小さなお子様が引いて町内を練り歩く。ちなみに,太鼓の上に留まっているのは鳳凰でなく諌鼓鶏と呼ばれるニワトリ。曳き太鼓とも呼ばれる。
- ダボシャツ(だぼしゃつ)
ゆったりと体より大きめに出来ている祭禮用のシャツ。厳密に言うと“鯉口シャツ”とは別物だが,祭禮用のシャツの総称としてダボシャツと呼ぶことが多い。
- 鎮守さま(ちんじゅさま)
その土地を守護するために祀られた神さま。現在では氏神さまと同義に用いられている。
- 渡御(とぎょ)
神輿を担ぎ町内を練り歩くこと。病気や怪我で神社に参拝できない人のために,氏神さまを神輿に乗せ町内を巡る。神社の出張サービスのようなものと考えるとわかりやい。
- トンボ(とんぼ)
神輿の親棒と脇棒をつなぐ横棒のこと。通常この棒は担がない。
な行
- 直会(なおらい)
祭禮スタッフによるお祭り当日に行う反省会。お祭りの最後に,一同で神さまのお供え物を頂く“共飲共食儀礼”のこと。直会までが神事。
- 納会(のうかい)
神輿帰着後に行う,祭禮スタッフから担ぎ手の皆様へのおもてなし。
- 軒提灯(のきちょうちん)
祭禮の時に玄関の軒先に吊るす提灯。神霊の依代依代として提灯が飾られる。町内の家々や店舗などに提灯が飾られるとお祭りの雰囲気が高まる。
は行
- 鉢洗い(はちあらい)
お祭りの反省会。お祭りより日を置いて行う。「祭禮で使用した什器(鉢)を洗い片付ける」ことが語源。お祓いをできる神職がいる場合は「鉢祓い(はちはらい)」,山車のお祭りでは「板洗い(いたあらい)」「山下ろし」などと呼ぶ地域もある。
- 先棒(はなぼう)
花棒,鼻棒とも。神輿の親棒の先端。
- 半纏(はんてん)
神輿の担ぎ手の正装。担ぎ手の魂。町会によっては,指定の半纏を着用し帯を締めていない場合は神輿に入れない。
- 拍子木(ひょうしぎ)
神輿渡御の合図をする木。担ぎ手は逆うことができない。神輿の係長が持っている。
- 鳳凰(ほうおう)
神輿の屋根に留まっている伝説上の大鳥。渡御当日は口に稲穂を咥える。
- 奉納(ほうのう)
氏子・町内からお供え物として集められる祭禮のための金品。
ま行
- 神酒所(みきしょ)
祭壇がくまれた場所。氏神さまに神酒をはじめとする神饌をお供えする場所。
- 神輿(みこし)
御祭神が乗っている移動式の社。神さまの乗り物なので,神輿の上に人が乗ったり,高い位置(建物の2階,歩道橋の上など)から見下ろしてはいけない。
- 御霊入れの義(みたまいれのぎ)
神社の宮司さまにお越しいただき,お神酒所とお神輿に御祭神を遷す儀式。お祭りの正装(半纏着用)で参列する。
- 御霊返しの義(みたまかえしのぎ)
神社の宮司さまにお越しいただき,お神酒所とお神輿から御祭神をお返しする儀式。御霊入れ同様,お祭りの正装(半纏着用)で参列する。
- 宮入り(みやいり)
お神輿を神社の境内に担ぎ入れ,拝殿にて正式参拝すること。拝殿前では,“かぶりもの”や“肩から掛けている小物入れ”などは外すましょう。
- 宮出し(みやだし)
正式参拝後,お神輿を神社の境内から担ぎ出すこと。
- 宮元(みやもと)
神社が鎮座される地域の町会。
や行
- 弓張提灯(ゆみはりちょうちん)
宵宮で神輿の蕨手に取り付ける細長い提灯。
- 脇棒(わきぼう)
神輿の脇の担ぎ棒。
- 宵宮(よいみや)
例大祭の前日に行われる前夜祭のようなもの。宵宮の時間に,町内を神輿が練り歩くことを宵渡御(よいとぎょ)という。
ら行
わ行
- 脇棒(わきぼう)
神輿の脇の担ぎ棒。
- 蕨手(わらびて)
神輿の四隅についた,早蕨(さわらび)のように先端が巻き込んだ形した金具。